柴犬は国の大事な天然記念物！認定されている意外な理由について

柴犬って天然記念物に認定されているんですよ。知ってました？

意外と知らない人が多い柴犬の天然記念物認定には意外とも言える理由があったのです。

ここでは、柴犬が天然記念物に認定された意外な理由について説明します。

柴犬は天然記念物！

柴犬は天然記念物です。

天然記念物というと、不可侵で保護しなくちゃいけない存在なのでは？

そう思いたくなりますよね。

しかも柴犬が天然記念物に指定されたのは最近ではないのです。

なんと1936年ですよ。

21世紀も20年近くになろうとしているのですから遙か昔のイメージですよね。

柴犬は純粋な日本犬ですが、明治維新以降では、様々な洋犬が日本に来るようになって、様々なふるいの犬種が混ざるようになったのです。

そうなると、必然的に純粋な柴犬が減るようになっていきました。

そこで、柴犬の種を保護するという名目で柴犬を天然記念物としたのです。

今でこそ柴犬ってたくさんいるイメージなのですけど、当時は本当に少なくなってたらしいですから、どれだけ？って感じですよね。

もっとも古いから天然記念物

私たち日本人に最も身近で親しみのある日本犬が柴犬ですよね。

この柴犬が、実は天然記念物だなんて、知らなかった人も多いのではないかと思います。

日本犬の中では柴犬が一番小さくて、もっとも古くから日本にいたのが柴犬とされているんです。

ですから、天然記念物として指定されたのですね。

その登録は1936年ですから昭和11年ですよ。

昔は狩猟犬として飼われていたのが柴犬です。

野鳥などを狩る猟師の助けとなってくれるのが柴犬でした。

しかし、昔から、地域によって飼われていた様々な種類の犬種と混じるようになっていったのです。

それはそれでしょうがない面もあったのですが、明治になって洋犬が入るようになってから、西洋の考え方なども入ってくるようになり、種の保存という概念も確立されてきました。

そんな考えが広まったときには柴犬は瀕死のときだったんですよ。

それで個体数も減ってきた純粋な柴犬を保護するために天然記念物として指定したのです。

天然記念物として指定した後も

何しろ天然記念物に指定したのが1936年ということですから、日本も戦争などで大変なときです。

柴犬を守るよりも人間を守れ…となるのも当然ですよね。

ですから、柴犬が天然記念物に指定された後も、戦争や犬の病気、さらには犬ジステンバーなど日本犬に様々な危機が襲ってしまって、さらに柴犬頭数が激減したのです。

それでも、保護活動家の懸命な努力によって現在の柴犬の頭数に至っているというわけなのです。

天然記念物なのに

そこで素朴な疑問なのですが、天然記念物となるとおいそれと人間が飼ってはいけないのでは…。

そういう疑問ももっともなのですが、天然記念物は生息していることが大事です。

そして、日本国内では野生の犬は捕獲の対象となっているのです。

これは、おそらく柴犬が野生化しても同じでしょう。

そうなると、家で飼う事が唯一の柴犬としての種の保存に繋がるということですね。

柴犬は天然記念物ですが、文部科学省の指定する天然記念物には「特別天然記念物」と「天然記念物」に2種類があるのです。

特別天然記念物は、例えばトキや、オオサンショウウオ、イリオモテヤマネコなどです。

これは、飼育をする際には文化庁長官の許可が必要となります。

一方の天然記念物は、基本的に傷つけたり採取したりしてはいけないことが原則となります。

天然記念物の柴犬以外の例は、大きいものでシカであり、小さなものでヤマネなどがそうです。

ただし、天然記念物の場合は、前述したとおり生息していることが大切です。

そのため柴犬の場合は、天然記念物であっても、普通に飼育繁殖をさせることが種の保存に繋がるので、特に許可は必要もなく飼う事ができるというわけですね。